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と、そこへ……
「遅くなってごめんね、道が混んでて……」
「おじいちゃん、おばあちゃん!」
遙々遠方からお義父さんお義母さんがやって来た。
飛び付く禅に、お義父さんの頬が緩む。
「お父さん、お母さん、遠くからわざわざ来なくても………後で写真とビデオ送ったのに…」
「あら良いじゃない!孫の晴れ姿を一目でいいから見たいのよ。禅、ばば応援してるから頑張んなさい!」
「うん!」
「ところで……」と、お義母さんが俺の持っていたお面を指差す。
「それは何?クラゲ?」
ほら見た事か、これのどこが蟹なんだよ。
「おばあちゃん、かにだよ」
にこにこしながら訂正する禅に、お義母さんは「あら、そうだと思ったのよね」等とちゃっかり言っている。
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