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警戒する華は、マグカップをテーブルに置くと、俺から距離を取る。
そうなると、逆に追い詰めたくなるのが俺の性分で…
「ちょっ……近いです」
頬を赤らめて身を窄める華。
結婚して数年が経っても、こういう所は変わらずで、ついつい悪戯心を擽られてしまう。
「なぁ、寝室行かねーか?」
耳元で囁くと、華の顔は更に真っ赤に染まる。
「……い、やです」
言葉とは裏腹に、声は甘い。
「んな声出して………誘惑すんなって」
「し、してませ……どこ触って…」
拒めば拒む程俺を欲情させるという事を、華は全然分かっちゃいない。
「寝室が嫌なら、ここでも構わねーよ」
「まだ、片付け物が………」
理由を付けて逃げようとしたって、もう遅い。
ここまで煽られちゃ、制御なんて利かねーからな。
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