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二足直立種の世には様々な悩みが巡り満ち、其の形は多岐に渡るのだが。
私が浅慮するところ、其の根幹は常に二足直立種として誕し、其れが悩みに直結する。
其れではほんの一幕の端の部分だが、御覧下され。
二足直立種として未だ浅薄、学問の場へ籍を委ねたさる女子の話。
「だから私は別に好きとかそんなんと違ってさ」
其れは単に逃れる為に吐かれただけのもので、しかし二足直立種の雌の群れが騒く中に波紋を広げる。
愚劣に巡らせただけの浅慮など所詮張りぼて、その場凌ぎの言葉は予期せぬ場所へ転がるばかり。
「じゃ、私が告っても気にせんよね?」
取り繕ってみる時間など遥か昔、其の言葉には首を縦に振らねば二足直立種で無くなる。
二足直立種は種の仲間に何処までも情け知らずで、我ばかりを貫きたがる。
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