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それは昔、昔のお話。
俺にとってちょっと思い出したくない過去。
だけど忘れられない過去。
「大輔お前下手だな。」
俺の蹴ったサッカーボールははるか彼方へ飛んで行った。
サッカーの上手い達也がそう言うと、冷ややかな笑いが起こる。
「大ちゃんどけて。あたしがやるわよ。」
背後から猛ダッシュをかけた泉が俺の前に躍り出た。
「女なんかにできんのか?」
「1対1でいいわよ。あたしが勝ったら大ちゃんに謝りなさいよね。」
「いいぜ。」
泉が勝ってなぜ俺に謝るのか分からないけれど、とりあえず呆然と立ち尽くしたまま泉と達也の1対1を見届けることとなった。
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