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もうひと頑張りするためにカップのブラックにしようか、なんて考えてると、休憩所から談笑する声。
先客くらいいるだろうと気にせず向かおうとしたら、足が止まる。
「……まだ誘いにのってこねーの?」
話の内容と、聞き覚えのある声。
瞬時に自分のことだと判断。死角を使って身を隠し、耳を澄ませた。
「全然。鉄壁過ぎて崩れないよ、広瀬」
高井もいる。そーっと覗くと、4、5人くらいの男性社員。おそらく……全員同期。
「じゃあ何でアイツ……開発一課の森野だっけ、そういうことができたんだ?」
「食事がどうとかってくらいしか聞こえなかったからな、弱味でも握ってんじゃね?」
あ、この声は企画部の……駅で2人でいるのを見たのはコイツか。
盗み聞きとか、イイ趣味してる……。
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