6.敵だらけの会社

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 こちらも隠れて聞いてるから似たようなものではあるが。  でも、嫌な感じがしてきたのでコーヒーを諦めオフィスへ戻ろうとした。 「そういや、いつまで達成すればいいんだっけ?」 「…………?」  高井の意味深な言葉にまた足が止まる。 「1ヶ月。早くしないとお前の負けだぞ」 「やべ。賭けなんかやるんじゃなかったな」 『賭け』と聞いた瞬間に怒りの感情が涌いてきた。その後の話で、私を食事に誘えたら同期達が奢る、要は賭け事をしていた。  単に私をネタにして遊んでいたということ。裏がありそうな気はしていたけど。  冗談じゃない。そのせいで仕事に支障が出たというのに。  私の頭の中で糸がプツリと切れた。 ……『氷の女帝』、降臨。  
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