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耳元で囁かれ、体がビクッとなる。
動揺してるせいか、足もフラフラして覚束ない。
「コーヒー、ご馳走さまでした。先に戻ってます」
まともに動けない私を残し、森野君はオフィスに行ってしまった。
「今のは……何……?」
体に力が入らなくなり、自動販売機にもたれかかってそのままズルズルと座りこんでしまった。
誰かが来るかもしれないこの場所で、
とんでもないことを仕出かし、大胆な発言をしてくれた、
私の部下で指導相手の新入社員。
昇進直後、5年目の春。人生は大きく変わろうとしていた……。
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