§最終章Ⅱ§

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田原さんは頬を崩した。 “もちろん、愛してるよ” “じゃあ、証拠を見せて?” “証拠?” 双子達は互いに顔を見合い、腹に一物抱えているような笑みを浮かべた。 そして、 “キース、キース、キース” 手拍子をしながら私達にキスをするように囃したてた。 私と田原さんは目を見合わせ、くすっと笑った。  昨夜のいさかいをこの子達は見聞きしたらしく、子供なりに、仲直りさせようと目論んだみたいだ。 田原さんはゆっくりと私に近づいて。 “昨日、ごめんね?” と耳元で囁いて、 皆の目の前で堂々と、唇に触れるだけのキスをした。 これで帳消しにしようと思ったのに、相手は調子にのって口を突きだし、ディープなものを求めて来たので、私は必死になって抵抗した。 “さすがに、子供達の前でそれはダメ” だけど、肩をがっちり捕えられて……
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