第1章

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           部屋の中には、男女が一人ずつ向かい合っって座っている。   四つの目がきらきらと僕を見つめている。          「おーい、喜べ! 新入生だ。何がなんでも入部したいと言うとるぞ。まずはめでたい、めでたい」                ちょっ、ちょっと待ってください。そんなこと言うてませんて。入部もなんも、だいだい ここ何部ですか。という前にふたりの口から同時に     「ようこそ、囲碁部へ」         の声。                 なし崩し的に僕は囲碁部に入部した。いや 、させられたというべきか。                              
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