第1章

8/27
前へ
/27ページ
次へ
          !!!!!  部室に入るや否や、僕の目に飛び込んできたのは 突き刺すような視線。  それは、眼鏡の奥から僕の体をえぐるような、そんな視線だった。  その視線の持ち主は、絵に描いたような文学少女。 「あ、あの、ここ、文芸部の……」 「そうよ。文芸部の部室よ。あんた ここに何かご用?」  ご用もなにも、入部したいんですけど。  しかし、蛇ににらまれた蛙のように、身動きひとつ取れない。 「あんた、ひょっとして入部するつもり? 入部の案内 よく読んだ? ここは女子のみ入部できるの。男子は、お こ と わ り。さっさと出ていってちょうだい」  何がなんだかわからないまま、追い出されるように、部屋を出た。                     
/27ページ

最初のコメントを投稿しよう!

39人が本棚に入れています
本棚に追加