恋愛ホルモン

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人間というのは未来に楽しみな事があると、時間の経過は遅く感じられる。 健斗は落ち着かない様子で日々を過ごし、ようやく週末を迎えた。 あの後携帯のアドレスを交換し、映画を見る事になり、適当な場所で待ち合わせると、2人で映画を見た。 優香が選んだ映画は恋愛系で、余計に2人を意識させる事になり、映画の後昼食を取る為に立ち寄ったファミレスでは、初々しい2人の様子が見て取れた。 運ばれて来た料理を食べながら、ぎこちない会話を交わす2人。 健斗は映画の影響からか、気持ちが高ぶり、勇気を出して口を開いた。 「優香ちゃんは、どんな人がタイプなの?」 すると優香は恥ずかしそうに口を開く。 「えーと……誠実で、優しい人。かな」 優香の言葉を聞いて、健斗は優香の理想の男になろうと決意する。 初めてのデートを終え、携帯による交流を繰り返しながら、数回デートをした。 そしてデートの帰り道、健斗と優香は公園に立ち寄る。 そこで健斗は人生で最大の緊張をしながら、告白をした。 すると優香は健斗の申し出を承諾する。 この日、2人は彼氏彼女という関係になった。 それからの健斗は、誠実で優しい男を目指し、それを意識した行動を取るようになった。 優香との交際は、健斗の中で自分の世界を作る事となり、自信も出て来た。 そして、優香が初めに口にした、正輝達とのダブルデートにも行き、幸せを噛みしめていた。 健斗と優香が付き合いだして3か月が経ち、2人は交際を始める事になった公園へと立ち寄る。 2人でブランコに乗りながら、のんびりしていると、突然優香が立ち上がった。 「健斗君。大事な話があるんだけど」
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