恋愛ホルモン

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「なになに?どういう事?」 「デート中はバックとか私の荷物持ってくれたりさぁ」 「うんうん」 「ご飯食べにお店入ったら、私の椅子を引いてくれたりしてぇ」 「うんうん」 「周りの視線が気になるんだよねぇ。何か甘やかされてるイタイ女みたいでさぁ」 「それ分かるぅー。レディファーストのつもり何だろうけどさぁ」 「ここ日本だっつーの。お前どこの国の男だよって感じだよぉ」 「超うけるんですけどぉー」 「あとさぁ。一緒に居ても盛り上がりに欠けるって言うかぁ」 「うんうん」 「真面目で誠実過ぎて刺激が足りないんだよねぇ」 「あー。それは嫌だねぇ」 「結婚相手としては健斗君みたいな人が良いんだろうけどさぁ」 「私らまだそんな歳じゃないもんねぇ」 「あははは」 こうして健斗の彼女役を千尋が、その友達役を亜美が演じた即興劇は幕を閉じた。 その一部始終を見ていた健斗は、怒りで顔を真っ赤にしている。 「ふざけんな!なんだよそれ!」 頭に血が上っていたのか、健斗は感情を爆発させた。
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