35人が本棚に入れています
本棚に追加
/93ページ
労働とは、自らの時間や体力を犠牲にし、何かを得る事だ。
基本的にはお金を得るが、お金の代わりに物を得る場合もある。
それは雇う側と雇われる側とでの利害の一致により変化する。
現代社会はこのような損得勘定で出来ているのだろう。
稀にボランティアを積極的に行う者も居るが、それだって損得勘定で動いている場合が多い。
中、高、大学生は就職や進学時のアピールの材料を得る為に。
時間やお金に余裕のある者、そしてその他の者は、暇つぶしや良い事をしているという満足感を得る為に。
会社等の組織で行う場合は、その会社のイメージアップの為に。
そうすると、人間の行動の全てには、損得勘定が常に絡んでいるのではないだろうか。
友達や恋人、クラスメイトや会社の上司、同僚、部下などの人付き合いだって損得が絡んでいる。
楽しい時間を共用する為。
寂しさを紛らわす為。
性欲処理や子孫を残す為。
日常生活を平和に、円滑に過ごす為。
人付き合いによって生じる人間の行動は、全て損得の理由があるのかもしれない。
たまに「お前って損得勘定でしか行動しないよな」などと言っている人を見かけるが、それは綺麗事を押し付けようとしているか、自分は心が綺麗な人間ですアピールをしているのかもしれない。
綺麗事は実に綺麗に聞こえる。
特に日本社会は、本音と建て前という日本国民特有の風習があり、綺麗事を強要される社会だ。
日頃から相手の心理を読みつつ、表面上は上手く人と接しなければならない。
他の国より、ストレスが溜まりやすそうな環境の中、良くもまあ長寿国トップをキープしているものだと感心してしまう。
最初のコメントを投稿しよう!