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結婚とは紙一枚の契約の元に、1つ屋根の下で生活を共にする事にある。
時の経過により新しい命を授かり、自分の遺伝子を残していく作業だ。
本能的にそれを幸せと感じるが、その生活には色々な障害が出てくる。
金銭面による問題。
夫婦間による問題。
子育てによる問題。
育った環境の違う、他人と一緒に住めば、理解し合えない事だってある。
血のつながった親や兄弟でも、上手く行かない事だってあるのだ。
様々な問題が予想される中、結婚に踏み切ろうとする男女には、相当な自信があるのだろう。
自分達なら、共に助け合ってやっていける。
それを信じて、結婚生活をスタートさせる。
しかし、婚姻届と言う、紙一枚の契約だけでは味気ない。
だから結婚式と言う物があるのかもしれない。
皆に祝福されたい。
独身だった自分に、けじめをつける為に。
素敵な衣装を着る為に。
人は結婚式をするのかもしれない。
そんな事を考えながら、健斗は各テーブルを順に回っていた。
丸いテーブルに、清潔感のある白いテーブルクロスがかけられ、中央にはキャンドル等の綺麗な装飾品が置かれている。
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