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心の友ことなっつーは、2年くらい前にインターネットでたまたま知り合った2つ年上の女の子だ。
お互い顔も本名も知らない。
こうしてメールを送り合うだけの関係だけど、あたしはなっつーにだけは本当のことを話せている。
幼馴染みのいっちゃんが好きなこと、それを周りの人には言えずにいること。なっつーは、たくさんの悩みをぶつけられる、唯一の相談相手。
2つ年上ということもあって、なっつーの言うことは大人っぽくてためになる。時々、冷たいけど。
あたしは早速、今朝の出来事をまとめ、なっつーに送った。
本当はメールじゃなくて電話とかで話したいけど、なっつーはあたしの話は長くて鬱陶しそうだから、との理由でケー番を教えてくれない。
こういう時こそ、なっつーの声を聞いて励まされたいのに。
……なんて、あたしのワガママかな。
なっつーのおかげで涙は引っ込んだけど、心はまだ、どうしようもない鈍痛に見舞われている。
あたしは空を見上げて、いっちゃんの笑った顔をそこに思い浮かべた。
――ねえ、いっちゃん。
もしもあたしが本多さんより先に告白していたら、いっちゃんの選択はどうだったんだろう。
あたしは、いっちゃんと付き合えていたのかな。
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