第2話【疑問】好きと愛しているの間には。

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サッカーか……。 高校の時。 ううん、中学の時からずっと。 暇さえあれば、グランドを駆け抜けていく彼の姿を、目で追っていた。 真っ直ぐ、ボールを追いかける真剣な眼差しに、小さな胸をドキドキと高鳴らせて。 ただ、遠くで見ていられるだけで、 それだけで、幸せだったあのころ。 ふと、 脳裏に浮かぶのは、忘れられない、『あの日』の光景。 まっすぐなハルカの眼差しの向こうに浮かんだ、彼のちょっと照れたような笑顔――。 忘れたはずの古傷が、胸の奥底でズキンと、微かな悲鳴を上げる。 思い出したくなくても、思い出しちゃうんだから、 こんなテレビ見なきゃいいんだけど、それでもついつい見てしまう。 何かで繋がっていたい。 『彼に』 心の何処かでそう思っている自分がいる。
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