出来言

3/27
前へ
/40ページ
次へ
才能は人が必ず持っている、霊のようなものだ。 自分の才能がわかっていたら、それは才能が視えている状態。 逆にわからないものは視えていない。 ほら、霊のようだ。 だから、才能は時として、急に人に取り付いたりするわけだ。 それが後天的才能ってやつなわけで、世間一般では、才能が開花する、と言われている。 さて、話の軸がズレた。 去年の夏に、僕に才能が取り付いたんだ。 悪いほうの才能が。 いや、悪いなら才能とは言わないのだろうが、今は置いておこう。 これが、足の速いという才能だったり。 絵が上手だなんて才能だったり。 瞬間記憶なんて才能だったら、どれほど良かったのか。 そんな才能がないから帰宅部やってるってのに。 理不尽だ。 あ、また話が脱線した。 閑話休題。 そんな僕の才能はメデューサだった。 目が合うと石になる、って言われてるアイツ。 僕には、僕と目を合わせた奴が石になる、なんて才能が取り付いた。 厨二だと思うだろ、無いと思うだろ? でも事実なんだ。 妄想のようだけど、現実。 言葉の配置を入れ替えた、現実的妄想のほうがよっぽど良かった。
/40ページ

最初のコメントを投稿しよう!

1人が本棚に入れています
本棚に追加