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その仮説とは。
もしかして琴吹さんは。
自身に掛かる慣性が強くなったり弱くなったりするのではないか。
と言うこと。
色々と納得のいく答えなんだ。
まず、初めに会った時の去り際。
階段を降りる時に、ゆっくりで気だるそうな印象を受けた。
だが、もし、仮に。
その時に慣性が強く働いてしまい、身体が思うように動かせなかったのなら、頷ける。
慣性が強い、と言うことは、その場から動かないという現象が強化されるということなのだから。
例えて言うなら、電車が動き出す時だろう。
身体が引かれるような感覚を受ける。それが強く、更に強く引かれる。
そんな感じ。
あれ、ひょっとしてかなり不便なのでは?
電車内でそんなこと起きたら危ない。
まァ、それは後回し。
今は陳腐な推理。
そして、髪の毛。
あの時も慣性が強くなってしまったのなら、風なんかでは靡かない。
もしくは、かなりゆっくり靡くだろう。
僕が琴吹さんとぶつかって撥ね飛ばされたのもそのせいだ。絶対に。
線が細いけど力負けしたなんて信じない。
これが僕の推測で憶測で妄想。
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