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「そんなおそれ多いこと、いえいえ、とんでもない。わたしが神様になどなれませぬ」
男の動揺はおそらく今が頂点だったのだろう。
両の手の平を小さく体の前に出し、大げさに振るその様は、男の慌てた心境をよく表していた。
「いいから受けたまえ。なにもテストを受けたもの皆が神になれるというわけでもない。あくまでも合格すれば、というだけの話」
「しかし、わたしはそのような器ではありません」
「ほう、断るかね。君は私を疑ったばかりでなく、私の誘いまで無駄にするのかね」
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