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そんな!と爽和は目を丸くする。
「斎藤様にはいいところがいっぱいありますよ!
って、違います。
いや、これも本音ですけど言いたいことはそこじゃないんです。
私は、斎藤様を敬愛してるんです。」
敬愛、という言葉に斎藤はやっぱり眉を顰める。
「だって私は知ってるんです。
斎藤様の生き様を。
どうしてとか、何言ってんだこいつとか思いますよね?」
斎藤は一瞬逡巡した後頷く。
それを受けて爽和は大きく息を吸い、ゆっくりと震える声を抑えながら言った。
「私は150年後から来ました。」
「…!150年、後…」
俄(ニワカ)に信じがたい話だ。
だが真実そうだとするならば、俺達の全てを知っているという言葉は筋が通らなくもない。
「150年後の日本には、あなた達、しん…っと壬生浪士組の事が語り継がれています。
皆が皆、詳しく知っているということはありませんが…たぶん名前を知らない人はいないと思います。
私はあなた達の生き様に惹かれました。
だから詳しく知ってるんです。
始まりから、終わりまで。
これが私の秘密です。」
斎藤は唖然とするしかなかった
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