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下駄箱のほうから男子たちの声がする。
私は耳をそばだてた。
「つかさ、望月ってまな板なのに
ケツでかくね~?」
1人がそう言った。
それだけでもショックなのに...
「マジやろ~」
菊池がそれを肯定した。
その瞬間、ついさっきまでの心地よい
興奮がさっと冷めた。
「歯ガタガタだしな~」
「しかもデコ広すぎやろ、ハゲやし。
マジ、キモ~」
菊池の声だ。
菊池がそう言ったんだ。
「ハハハハハ」
ねっとりとした不愉快な3人の
笑い声が下駄箱に響く。
男子3人が駐輪場に行ってから
下駄箱に下りると、そこには光沢のある
包装紙でラッピングされた長方形の箱が
転がっていた。
私が菊池の靴箱に入れたチョコ...
アドレナリンがいっきに体中を駆け巡った。
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