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職員室に行くと、
幸運にも福富先生は不在だった。
ラッキー!
小テストのやり直しを先生の机の上に
置いてある1年2組のプラスティックに入れると、
スキップしたいのを抑えて
職員室をスタコラサッサと後にした。
のはいいけど、角を曲がると...
福富先生が階段を上がって来ている
ところだった。
無事に逃げおおせられると思ったのに!
「望月、ちゃんと小テストのやり直ししたか?」
『...はい、今出して来ました』
やましいことはないはずなのに、
何か悪いことでもしているような
うしろめたい気分。
やましいことと言えば
成績が悪いってことだけ。
今のところは。
「だけ」って言っても、
それが1番問題なんだけどね。
「分からんやったら、
ちゃんと聞きに来ないかんぞ。
分かったか?」
『はい...』
「本当に分かっとーとか?
分かっとらんやろ?」
穏やかに見えてなかなか手強いぞ、侮れん。
すっかり目をつけられてるからね。
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