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福富先生の説教から解放されて、
再び3階に上がって郁華(ふみか)が
待つ教室に戻ると、今度は郁華と一緒に教室を出た。
2階から1階に下りる階段に差しかかったとき、
下から男子の声が聞こえて来た。
『ちょっと待って』
私はとっさに身構えて、
手すりから下を見下ろした。
男子が3人、1階の階段を下りているところだった。
その中に菊池もいる。
『ヤバイ、どうしよう、ヤバイ!
うわ~、どうしよう!』
「千聖(ちさと)、テンパっとる!」
1人でパニくって尻込みしてる私の横で、
郁華が苦笑いしてる。
戻ろうか、それともこのまま
ゆっくりと進もうかと迷っている間に、
男子たちの声が遠のいたので
そのまま下りることにした。
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