出会い 最初で最後の恋

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愛なんてあるわけない だって 愛があるなら‥ 私は恋愛小説が嫌いだ あるわけない愛があって 現実にはありえない出会いがあり 一度は必ず結ばれる ただの嫉妬かもしれない 私は愛されたことがないから。 あいされたくて 小説のヒロインを私にすり替えて 読んでいたこともある けど それは所詮まやかしなんだ。 「私は愛されたことなんて ないんだ‥。」 これを考えて 泣き明かした夜も数えきれない それで気づいたんだ。 愛なんてないんだって 少なくとも私は 愛とは縁がないんだって。 それでいいと思ってた。 今日 あの人を見るまでは。 あの人は、孤独な瞳をして鋭かった。 容姿端麗で誰も寄せ付けない雰囲気を持っていて 周りとは馴染まない 異質的だった。 現に周りの人は彼に近づかなかった。 私は目を奪われて彼ばかりを映していた。 何時もは長く感じる通学路もあっという間で 学校に着いてしまった位。 もっと 彼を見たかったな。 そう 思っていたら彼が近付いて来たんだ。 「ねぇ ここの学校の人?」 私は声が出なくて頷いた。 「ふーん じゃ 職員室って所知ってるよね?」 再び頷いた。 「連れてって。」 怠そうにいった彼。 私は混乱したけどまた頷いた。
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