出会い 最初で最後の恋

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スクーリングを受け 何時も通りに帰路に着く。 結局 何時もどおり あの人は、あのあとどうしたのかな。 「やっときた。」 ?! …嘘だ…… 校門の前に彼が立っていた。 不機嫌そうな顔をして 腕を組みながら私を睨んでる。 私は動けなくなった。 「…授業があるなら言えばいいじゃん。」 え? 「急に走り出すから何事かと思った。 追い掛けたら 教室に入ってったから… 急いでるなら言ってよ 道案内なんかさせなかったのに。」 ……ひょっとしてこの人…勘違いしてる? 追い掛けたらって? 気付かなかったんだけど… 「また無言?」 「……えっと…ごめんなさい。」 「?…謝れる筋合いない 俺は礼を言いたかっただけ。 職員室まで連れてってくれて… 助かった。 それと あの時…変な言い方してごめん。 喋れないのって…。」 俯く彼… 「じゃ。」 ……反省終わるのはやっ。 直ぐに前を向いて歩き出した彼。 もうこれっきりか。 彼の用はもう終わっちゃったんだ… 彼の背中を見据え 寂しさを感じた。
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