カラオケ屋騒動!

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´  眞弓は手を洗い終えて、 ハンカチを忘れているのに気づいた。 (う~~ん……ボックスに忘れちょるがねぇ。   困ったねぇ) 「あのぉ……よろしかかったら」  真弓は、目の前に差し出されたハンカチに、 「え、あぁ、助かりますがょ」 と顔を上げて、 ここが男子トイレであることも忘れて、相手の眼を見た……、   途端! 自分の意志とは全く関係なく、眼は白目を剥き出し始め、指は、 「あ、あなたは運命の人」 「あぁっ、……あなたは銀座の玉葱さん」 「失礼しま~~す」 「あ、待って下さーーーい」      ▼  真弓はその足で、どこぞのボックスに飛び込み、 あの一連の動作を元気よく行なうのだった。   キャーーーッ!!      ▼  ボックス内は騒然となり、   ガラーーッ! 客は一斉に飛び出した。      ▼  飛び出た客の間を縫うようにして、眞弓は逃げた。 「何の騒ぎだーーー!」  他のボックスの客も出て来て、辺りは騒然となった。      ▼ 「あ……すみません、通して下さい。 ごめんなさいね……」  四純は客を掻き分けながら、 必死になって彼女を捜すのだったが……。      ▼  自分達のボックスに戻り着くいた真弓は、 「どうしたの真弓先輩、何の騒ぎなの?」 閉めた引き戸に凭(もた)れれながら、 「はぁ…はぁ……   で、出たぁ」 と、言うのだった。 ´
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