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真弓は、揚々どっかりと、ソファーに腰を降ろした。
「真弓姉御、お疲れ様で~~~す」
若きホープ達はそう口を揃えて真弓を迎え、
ホープBが焼酎のお湯割りを用意した。
「さ、どうぞ」
こうやって持て成さないと、
最近移り気の激しい真弓は、プィと帰ってしまう……
そうすると、年若い紀美子も後を追って帰ってしまう……
何しろ紀美子はいい女らしいからね……
真弓はありがとうと言って手を伸したが、
「あ、B君悪いけんど、
お湯酎は当分止めとくがね」
と言って、手を引っ込めた。
「え、何でですか?」
紀美子も含めて、みんなは驚いて真弓を見た。
そうしてから、みんなは顔を見合わせて、
「それはとってもいいことですよ~~」
と、また口を揃えて言うのだった。
「ったくぅ、何がいいのよ。
ねぇC君、悪いけんど烏龍茶をば呉れんね」
「えっ、はぃ」
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若きホープ達と歌い終えた紀美子が、
隅に座る真弓の隣に戻って来た。
「お疲れ~~。
キミちゃん、上手くなったがね」
お湯酎の飲みたい真弓はそう言って、
飲み干した烏龍茶をテーブルに置いた。
「先輩、やはり少し変ですよ。
郷里の彼氏とは、長いお付き合いだっのでしょう?」
「まぁね……」
軽く頷いた真弓は、烏龍茶を軽く飲み干した。
「その彼氏とは……
もちろん深い男女の仲でぇ、
ちゃんと将来の事も話し合っていたんですよねっ、真弓先輩は!」
「えっ、……まぁそんなとこじゃよ、アハハ」
真弓は続けざまに烏龍茶を呷るのだった。
「それなのに、突然彼氏と不仲になった……なぜに?
あ、分かった、分かりましたよ、真弓先輩!」
「………なにが」コップを傾けながら聞いていた。
「その彼氏にはね、
先輩には内緒にしてて彼女が出来てね、
しかも~~子供まで居たーー!」
真弓は思わず烏龍茶を吹き出してしまった。
「真弓先輩、大丈夫ですか?」
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