第1章

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日焼け、が痛かった。 「なんで泣くんだよ、馬鹿」 「うるさい」 日焼けが痛かった。あたしの頭の上には太陽があって、あたしの肌をなんの断りもなく焼き続けていた。痛い。痛い。 日焼けが痛かったから、泣いた。 「だいっきらいだ、お前なんて」 そう言って、涙をむちゃくちゃに拭ったら、相手は曖昧に笑った。 「しょうがないよ。もう帰らないと。ねぇ?言うこと聞いて」 「やだ」 「……困ったなぁ」 そうだ。あいつはあたしと同い年だった。なのにあんなに駄々捏ねて、悪いこと、したな。ごめん、な、さ、い。 「大丈夫だよ、また会いにくるから」 「絶対、約束?」 「約束」 もう五年経ったのに、まだあいつは帰って来ていない。           * 「ひーこーっ」 「はいはいはいはい今行くっ!」
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