第2章

11/37
前へ
/572ページ
次へ
どれだけ言い訳されても納得できない言い草に、だんだんと顔つきが険しくなっていく。 でも、高宮くんはそんなことよりも誤解を解こうと必死だった。 「あの!僕がつきあえないんです! 桐島さんがどうとかっていうんじゃないんです!」 必死の形相で、なんとか解ってもらおうと、身振り手振りで説明する高宮くん。 そんな高宮くんを見ていると、なんだかもうどうでもよくなってくる。 「もういいよ」 「よくないです!そこは大事なところなんで!」 真剣な表情で、そう言い切る高宮くん。 こういうところが取引先に受けるのかな、なんて関係ないことを考えながら私は高宮くんを見上げた。
/572ページ

最初のコメントを投稿しよう!

8258人が本棚に入れています
本棚に追加