8254人が本棚に入れています
本棚に追加
「おはようございます」
柔らかな微笑みを見せて、高宮くんが入ってくると、谷口さんたちはわいわいと高宮くんのまわりに群がった。
あることないこと質問されているのだろう。
ちらりと視線を送ったが、巻き添えになるのは御免こうむりたい。
誰かと目が合う前に、私はパソコンへと視線を戻した。
「おはようございます」
それなのに、高宮くんは私を責めることなく笑顔で挨拶してきた。
「…おはよう」
なんだかバツが悪くて小さく返事をかえすと、高宮くんは私の顔を覗きこんできた。
「調子、悪いですか?」
心配そうなその眼差しに、私は慌てて首を横に振った。
最初のコメントを投稿しよう!