第2章

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横を見ると高宮くんが私を見ていて、声をかけたのが彼だということがわかった。 「飯、行きませんか?」 今まで、一緒に仕事してきてもご飯に誘われたことなどなかった。 人気者の高宮くんは、先輩や同僚からいつも昼食に誘われていて、気づくといないことが多かった。 そんな高宮くんが私を誘ってきたことに、私はびっくりして言葉を発することができなかった。 「ダメ……ですか?」 寂しそうにそう言われると、断ることが悪いことのように思えて、私は言葉を詰まらせた。
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