8250人が本棚に入れています
本棚に追加
昨日の食堂での光景が甦ってくる。
高宮くんと食堂へ行くと、また人の視線に晒されて目立ってしまうのは必然で。
私はすぐに返事を返すことができなかった。
「嫌……ですよ、ね…」
困ったようにそう言われて、私は顔を上げた。
そこには、眉を下げて哀しげな顔をした高宮くんがいて。
私が出かけて行く時に見送る、愛犬アッシュの姿とダブって見えてしまった。
「…嫌じゃない、けど。
私といると、またからかわれるよ」
今朝、谷口さんたちに囲まれていた様子を思い出してそう言うと、高宮くんはきょとんとした。
最初のコメントを投稿しよう!