第2章

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「からかわれる?」 意味がわからない、とでも言うかのように首を傾げる高宮くんは。 本当にニブイのだと思う。 「今朝、谷口さんたちにからかわれたんでしょ?」 呆れたようにそう言うと、高宮くんは思い出したようにあっ、という顔をした。 それなのに、高宮くんはくすくすと笑い出して。 「気にしませんよ」 笑いながらそう言った。 そうして、にっこりと笑いながら私を見た高宮くんに。 私が気にするだなんて自意識過剰なことは、言えなくなってしまった。 複雑な表情をしていたのだろう。 高宮くんはそんな私に、ある提案をしてきた。
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