第2章

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「じゃあ、俺のお勧めの店に行きませんか?」 「お勧めの店?」 「はい。凄く美味しい定食屋さんがあるんです」 笑顔で話す高宮くんの顔を見ていると、その店が本当に好きなんだということがよくわかった。 高宮くんがそんなに好きだという定食屋さんに、なんだか興味が湧いてくる。 うちの会社は社食人気のおかげで、外で食べる人は少なくて。 社内の人間と会うこともなさそうな気がした。 「じゃあ、外で待ち合わせするなら……」 「はい。それでいいです」 高宮くんの提案に乗った形になった私に、高宮くんは嬉しそうに笑って頷いた。
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