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そんなことがあってから、高宮くんは時々私を昼食に誘ってくるようになった。
私も、行くたびに新たなメニューを頼み、その度に《定食屋 和》のことが好きになった。
他部署の人間からは、時々厳しい目つきで見られていることは気づいていた。
でも、私はもとから人好きのするタイプではなくて。
だからどんな目で見られていても、いつものことと気にしなかった。
しかも、谷口さんはあれから私に高宮くんとのことを聞いてくることもなく。
高宮くんに対しても以前のようにからかってはいるものの、私とのことを聞き出している様子もなかった。
そんな様子に内心ほっと胸を撫で下ろして。
私は、いつものように毎日を過ごしていた。
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