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だからという訳ではないだろうが。
部内でも高宮くんは、そんな位置づけで。
いつも誰かにからかわれては、ヘラヘラとした笑顔を返していた。
だから。
今のこの状態も。
きっと誰かになにかを言われてこうなっているのだろうと思う。
「で？誰に、何を、言われたの？」
ぽかんとする高宮くんに、また一言一言しっかり区切ってそう訊ねると。
高宮くんはオロオロしだした。
「あ……いや、あの……」
きっと相手のことを思って、なんとかはぐらかそうとしているのだろう。
高宮くんがお人好しなのも、もう有名なことだった。
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