第3章

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駅に向かいながら、今日の夕食を考える。 私は高宮くんと違って、夕食のお誘いなんてものとは無縁で。 合コン、とか。 そんなものにも参加したことがない。 まぁ。 行ったところでこの仏頂面じゃ、場を盛り下げるだけだし。 そんなところに来る男に、ロクな奴はいないと思ってるけど。 それでも。 自分のためだけに作ってひとりで食べる食事は、なんだか味気ない。 それは最近、高宮くんとお昼ご飯を一緒に食べるようになってから、特に思うようになった。 なんだか、毒されてきている気がする。 あの、なんの害もなさそうにヘラリと笑う年下の同期にーーー。
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