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案1…… パワー手袋を使ってフルパワーで<くまもんモン>の頭をかち割る。
腕力10倍でバトルアックスを振り下ろせばそのパワーは1トン近いエネルギーになると計算、飛鳥がよじ登ってきた羆に向け渾身の力で斧を振り下ろしたが、頭蓋骨で刃は滑り肩を直撃……結果、その運動エネルギーにバトルアックスの方が耐え切れず穂先が折れ失敗。ダメージは与えられたがウイルスに感染している羆を行動不能にはできなかった。「刀は力で斬るのではなく技術で斬る……byうちのじーちゃん」が飛鳥の弁。ちなみに飛鳥の祖父は居合い三段である。
案2…… パワー手袋を使ってパイソンで一点突破。
357マグナム6発ワンホールで倒す。これはサクラの案でパワー手袋を使いパイソンを完全固定して狙撃する。パワー手袋を使えば反動を完全に相殺、固定することができる。
「一応357マグナムでも熊は射殺できる」と、狩猟が盛んなオレゴン出身のサクラは知識と記憶で言い切った。銃の固定はパワー手袋でカバーできるし、羆たちは上に登ろうとしているから狙い易く距離も近い。サクラはさらに効果を上げるため羆が咆哮した時の口の中を狙った。
357マグナムは他の弾より強力で、2発は羆の頭を貫通した。だが羆は脳を掻き乱されただけで多少行動能力に影響は出たが死ななかった。「羆は脳を半分吹っ飛ばされても一時間は人を襲い続けた事件があった」がサクラの弁であった。羆たちはウイルスによって脳の神経系が狂ってしまっている。このダメージくらいでは即死しなかったのだ。
案3…… ここから別の高いコンテナに移動し逃げる。
当然の案だったがすぐに廃案。理由は天井が低くさらに天井には蝙蝠たちがいる。そして他に3段、4段重さなっているコンテナまで遠く、さらによく見ると他の場所はコンテナの積まれ方にズレがあり今の場所より危険だった。
案4…… サクラがショットガンを拾いに行く。
火器の少なさと威力不足が今問題になっている。幸か不幸か先ほどショットガンをフル装填状態で落とした。一時、飛鳥と宮村二人でコンテナ上にて防衛し、その隙にサクラが拾ってくる案。しかしそれはサクラの飛行最高速と羆や虎の最高速度を計算した時不可能だという結論を宮村は出した。逆に天井近く飛びこっそり取りにいくという手もあるがそれでは時間が掛かり過ぎ、コンテナ上の二人は持たないので廃案に近い保留。
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