ある忍者の日常的な陰鬱

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「気になる事?」 「そうだ。  そのぅ・・・だな?  義輝は生徒会の人間ではないよな?  そしたら、今回は会長の手伝いをしたとしても、次回もそうであるとは、限らないのだろう?」 「そうね、確かに義輝は生徒会の人間ではないね。  けど、まぁ、それでも義輝がいなくなるって事はないかな。  生徒会は人手不足だからね・・・」  言った瞬は、肩を落としてため息を吐く。  前にも述べているが、瞬としても部外者の義輝に無駄な重労働を強いている事に関しては不本意だと思っている。  しかし、そうは言っても現在の生徒会には、まともな戦力になれるだけの逸材が全くいないのである。 「ま、本当・・・情けない限りでさ」  答え、瞬は二度ため息を吐いた。  他方、修羅の表情は一転する。  先程まであった、どうにも煮え切らない態度も瞬時に霧散し、瞳もキラキラと輝いていた。 「つまり、今後は義輝と二人で、暁の忍者と立ち向かう事になるのか」 「いやいや、私がいるでしょ~に」 「そうだったな、すまない・・・つまり、今後は二人とオマケ一人で、暁の忍者と戦う事になるのだな」 「私はオマケじゃないから!!」  瞬は思いきり喚き声を上げた。  
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