13人が本棚に入れています
本棚に追加
/90ページ
「じゃあ、なにしてたって言うの?」
「それは・・・」
「ほら、やっぱり言えない。
や~ん、もう! 輝くんってエッチなんだ~♪」
「だから、違うってのっっ!」
頬を赤くさせ、キャッ♪ と、可愛く手で顔を隠すしぐさを見せながら言う真を前に、義輝は激しいツッコミを入れた。
すると、とたんに不機嫌な顔になる。
「なぁ~によぅ
そしたら、何してたかくらい、教えてくれてもいいじゃないのさ」
真は口を尖らせて答えた。
その時だった。
「義輝は、深夜遅くまで生徒会の仕事を手伝っていたのだ」
予期せぬ方向から、予期せぬ声が転がって来た。
「・・・へ?」
思わず唖然となる。
「おはようだ、義輝」
あんぐりと口を開けたままになっていた義輝がいた所で、声の主である女の子ーー修羅は快活な笑みを作って、義輝へと朝の挨拶をしてみせた。
「生徒会?」
この言葉を耳にした真は、キョトンと少しだけ眉を捻らせる。
「ち、ちょっとタンマ!」
刹那、義輝が慌てて修羅の間に入って見せる。
「? どうかしたのか?」
いきなり話を遮断された修羅は、いまいち良く解らないと言った顔で、小首を傾げている。この顔からしても、修羅になんらかの他意があって答えた物ではない事が見てとれた。
ついでに言えば、である。
「特に秘密にして置く必要もないと思うのだが?」
修羅には、全く理解出来ないと言いたげだ。
最初のコメントを投稿しよう!