13人が本棚に入れています
本棚に追加
閑話休題。
誰がどう見ても、これからデートと言う名の大一番に向かう、恋するヴァルキューレ(戦乙女)してた修羅。
ここに、義輝がいた事や、現在地がアミューズメントパークである等を全てひっくるめると・・・もはや、予想するまでもない容易い回答が出て来るだろう。
つまり、デートである。
もはや、捻る物は粉微塵もない。
では? どうして、義輝と修羅の二人がデートをする事になったのか?
そしてーー魔王と化した真に、なして追いかけられるハメになってしまうのか?
そこらについて、軽く述べて行く事にしよう。
☆ミ☆ミ☆ミ☆ミ
時間は少しばかりさかのぼって。
それは昨日の夜。
生徒会の仕事でありながら、最近では定着しつつある忍具の取り締まりをしていた時の事だ。
「ーーなぁ、義輝? 明日は暇か?」
今回から新しい仲間となった修羅の活躍もあり、その日は然したる問題もなく、忍具の持ち出しを阻止して、帰宅しようとしていた時、近くを歩く義輝へと、修羅が何気ない声音で尋ねた。
否、違う。
暗がりである為、良くは確認出来ないが、修羅の顔は耳たぶまで真っ赤だった。
実質、心臓はさっきからバクバク言い始めており、無秩序に暴れまくっている。
一応、平静を装ってこそいたが、その声音も幾分か震えているのが解った。
もっとも、そんな細かい事など気にしない・・・と言うより、気が付かない義輝は、普段通りの口調で修羅へと声を返す。
「ん? 特に予定はないな?」
この言葉を聞いた途端、修羅の瞳に南十字星が生まれた。
最初のコメントを投稿しよう!