ある忍者の打算的な恋模様

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 義輝的に言うのなら、真も修羅も嫌いではない。  否、どちらも潤沢の魅力がたっぷりある・・・ありすぎて困るくらいの女の子で、他の男供が120%ほおって置かないレベルの秀麗さを誇っていた。  だが、けど、でも?  だからって、何も二人いっぺんに来なくても良いじゃないかよっ!  義輝は胸中で絶叫した。  どちらか片方だけなら、きっとハッピーになれる(気がする)二人。  正確に言うのなら、真の場合、その暴虐性溢れる凶悪な振る舞いさえ無かったのであれば、今頃は彼氏彼女の仲になっていたかも知れないのだ。  修羅に至っては、このまま彼氏彼女の関係になっても、全く問題ないとさえ思えてしまう。  まぁ、真がいなかったら、なのだが。  仮に、修羅と付き合う事になったとすると、居候の身である義輝の肩身の狭さ加減はグンと上がってしまう。  曲がりなりにも、最初に義輝へと求愛を示したのは真なのだ。  まぁ、その求愛の仕方が問題で、素直に付き合う事が出来なかったりするのだが。  しかし、刮目すべき点はそこではない。  ここでのポイントは、先に真の方が好きだと言っていた事。  そして、そんな真の自宅に今の義輝は厄介になっていると言う二点だ。  自分が義輝になった気持ちになって想像してみよう?  もし、居候してる自宅の娘さんに告白され、それを無視して他の女と付き合ったりなんかしたら・・・?  その家族はもちろん、告白された本人と毎日顔を合わせる事になる。  当然、その気まずさは・・・計り知れない物がある。
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