第1章

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「決まりだね。土方は反対なようだけど、案外いい拾い物だと思うよ?」 「……俺はどうなっても関わりませんよ」 憮然とした面持ちで土方が背を向けて足早に立ち去る。沖田がいたずらめいた笑顔で香苗に囁いた。 「土方さんは臍曲がりだから、左之介さんを助けてくれてありがとうって言いそびれたんですよ」 「そう……でしょうか」 こうなって迷惑だとしか見えなかったが、長い付き合いのある沖田になら分かることもあるのだろうか。
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