04 感嘆 #2

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04 感嘆 #2

「あ、ため息~。ため息をつくたびに、幸せが逃げて行くんですってよ、梓センパイ!」 自分のデスクで、本日のお仕事予定の工場での原寸検査の準備をしながら、私が思わず吐き出した特大のため息。 それを目撃したらしい美加ちゃんが、クスクスと笑いながら隣の席から顔を覗かせる。 原寸検査とは、工場で実寸大に書いた図面を設計士立ち会いの元、検査すること。 これが終わればその型紙を元に実際に材料の切断行程に入る、大事な検査でもある。 「……そうね、美加ちゃん、気を付けるわ」 幸せか。 幸せってなんだろう。 なんてしみじみ考えてしまう、自分が少し悲しい。 「高橋さん、私もその原寸検査、立ち会わせてもらうから、よろしく」 「はい、わかりま……」 は、はいっ!?
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