04 感嘆 #2

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「えーと、まずは駅に設計士の先生と、ゼネコンの担当監督をお迎えに行きます。そのあと、検査現場になる、車で5分ほど離れた所にある第1工場に向かいます」 準備万端。 整ったところで、私は検査に向かうべく、会社の営業車の運転席にのりこみ、助手席に座る谷田部課長に、これからのメニューを説明した。 「はい、どうぞ。取りあえず、私は仕事内容を見学させて貰うだけですから、気にせずいつも通り仕事を進めてください」 って、言ってもね。 これじゃまるで『自動車仮免許取得中!』のノリだ。 隣に乗っている『教官』の些細な反応にも、何かマズイ事でもやらかしたんじゃないかって、神経がビクビクと過剰反応する。 緊張しちゃうわ、これ……。 それに大体、あなたは、榊東悟なんでしょうか!? それとも、他人のそら似!? 「はい……、分かりました」 喉まででかかった聞けるはずもない言葉を飲み込み、私は愛想笑いを浮かべて車を走らせた。
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