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「で、この間の答えは?」
「な、なんの答えですか?」
「俺と、デートする話し」
頬杖を付きながら、至近距離でニッコリ満面の笑顔で見上げられて、思わず思考停止しそうになる脳細胞に発破をかける。
こ、ここで怯んじゃだめだっ、私!
「じょ、冗談じゃなかったんですか?」
なんとか、掠れた声を絞り出す。
「俺は、冗談で女の子をデートには誘わない」
そのニコニコ笑顔が、充分冗談っぽいんですが、先輩。
「私、知ってますよ。先輩と同じゼミの佐原さん、彼女と付き合ってるって聞きました。あんな美人の彼女さんがいるのに、どうして私なんか誘いますか? 言いつけますよ!」
「それはちょっと違うな。付き合っているじゃなくて、付き合っていた、つまり過去形。今は綺麗さっぱりフリー。だからデートしようや」
わ、別れたんだ……。
って、喜ぶな、私っ。
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