13 追憶-2 #2

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「で、この間の答えは?」 「な、なんの答えですか?」 「俺と、デートする話し」 頬杖を付きながら、至近距離でニッコリ満面の笑顔で見上げられて、思わず思考停止しそうになる脳細胞に発破をかける。 こ、ここで怯んじゃだめだっ、私! 「じょ、冗談じゃなかったんですか?」 なんとか、掠れた声を絞り出す。 「俺は、冗談で女の子をデートには誘わない」 そのニコニコ笑顔が、充分冗談っぽいんですが、先輩。 「私、知ってますよ。先輩と同じゼミの佐原さん、彼女と付き合ってるって聞きました。あんな美人の彼女さんがいるのに、どうして私なんか誘いますか? 言いつけますよ!」 「それはちょっと違うな。付き合っているじゃなくて、付き合っていた、つまり過去形。今は綺麗さっぱりフリー。だからデートしようや」 わ、別れたんだ……。 って、喜ぶな、私っ。
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