14 告白-1 #2

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「おはようございまーす」 ロッカールームで一緒になった同じ工務課の同僚数人と一緒に、ワラワラと室内に足を踏み入れた時、すでに課長席には谷田部課長の姿があった。 銘々挨拶を交わしながら、事務机と図面台がワンセットになった自分の席について行く。 工務課のメンバーは総勢12名。 男性は課長ともう1人の合計2人で残りの10人はすべて女性。 女性陣は、1番若い子が高校出たてホヤホヤの18歳。1番年上が私で28歳。 良く考えてみれば、男性陣にとってはハーレム状態かもしれない。 でも、それが災いしてか、温和で優しい人柄が仇をなしたのか、前任の木村課長は持病の神経性胃炎が胃潰瘍へと悪化して、長期入院になってしまったのだ。 そのせいで、と言うかそのおかげで、谷田部課長が赴任してきたわけだけど。 それにしても、今更ながら、課長席の隣と言う自分の席が恨めしい。 表情に気持ちが出ないように気を付けて、 「おはようございます……」 と、引きつりながらも、どうにか笑顔で挨拶をする。
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