15 告白-2 #2

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もうすぐ午前零時。 シンデレラの魔法は、すぐに消えてしまう。 どうせ消えてしまうものならば、最初からないほうが良いのだろうか? それとも、 一時でも、幸せな夢を見られた方が良いのだろうか? どちらが、より、幸福の領分に近いのだろう? 2人だけを乗せたエレベーターが、夢の世界から現実へと降りていく。 週末が明けて月曜日が来て、また慌ただしい毎日が繰り返される。 それは、退屈で、とても幸せなこと。 それ以上を望んだら、きっとバチがあったてしまう。 ぼんやりと見つめていた、まだ消えきらない町の灯が、不意にぐにゃりと歪んで滲んでいく。 ばか、泣くな。 こんな所で、泣くんじゃない。 あんたが泣くことなんて、何もない。 頬を伝い落ちるモノを悟られまいと、階下の景色を見ているふりで表情を隠したのに。 ふっと、頬に、温もりが触れた。
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