15 告白-2 #2

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よ、読めないっ。 英語ならなんとかなるけど、これ、少なくとも英語じゃないよね? フランス語?  イタリア語?  わ、分からない……。 解読不能なメニューから目をそらして顔を上げれば、何を注文するのか期待いっぱいで待っている、飯島さんのつぶらな瞳に視線が捕まった。 もう、笑うしかない。 大分乾いた笑いだけど、笑わないよりは大分マシなはず。 「か、課長、お任せしますっ」 ずいっと、左隣に座る課長に責任転嫁してメニューを捧げ渡す。 無言でメニューを受け取った課長は、パラパラとページをめくり、テーブルに回ってきたウェイターさんに、何やら注文をしていた。 ああ、やっぱり、 私にはファミリーレストランの、ドリンクバーが性にあってる。
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