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「あたしは一人っ子だから、先輩のこと、本当のお姉ちゃんみたいに思っているんです。だから、もっと先輩には、幸せになって貰いたいんです。それだけなんです」
こんなに、一生懸命に私のために心を砕いてくれる人が居る。
心の底から、ジンワリと、温かいものが溢れだし、寒さに凍えた体を温めてくれる。
私って、なんて果報者なんだろう。
私は、美加ちゃんに出会えただけでも、この会社に入った意味がある。
もしも又これから、私が傷ついて泣くことがあったとしても、美加ちゃんなら、その愚痴を快く聞いてくれるだろう。
一緒に泣いてくれるだろう。
そう思える友達がいるって、なんて幸せなんだろう。
「ありがとう。私も、頑張るよ」
「そうそう。頑張ってくださいよー」
真剣に心の内を吐露した反動か、美加ちゃんは少し照れくさそうにおどけてそう言うと、ピッと親指を立てた。
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